宮島達男『芸術論』(2刷)

宮島達男『芸術論』(2刷)
宮島達男『芸術論』(2刷)

すべての人がアートと共に生きる世界をめざす「Art in You」
宮島達男の最新の芸術論が詰まった箴言集

1988年、最も権威ある国際美術展「ヴェネツィア・ビエンナーレ」の若手作家部門「アペルト88」にて世界の注目を浴びて以来、国際的な活躍を続ける宮島達男。1999年のヴェネツィア・ビエンナーレでは日本代表として参加し、その評価を確実なものにしました。これまでの作品発表は、世界30カ国250カ所以上に及びます。
2000年代に入ってからは、2006年〜2016年に東北芸術工科大学副学長、2012年〜2016年に京都造形芸術大学副学長と教育の現場に立ち、後進の指導にあたってきました。
とりわけ教育に関わったこの10年は、作品発表とは違って、「言葉」を用いてメッセージを伝えることが多く、それをまとめたいという想いからできあがったのが、この書籍です。

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構成は、大きく3つの章にわかれています。
第Ⅰ章「哲学の深淵を語る」は、宮島が信頼を置く編集者・東晋平によるインタビューをもとに、新たに書き下ろされました。宮島の作品に通底する「3つのコンセプト」=〈それは、変化し続ける/それは、あらゆるものと関係を結ぶ/それは、永遠に続く〉の解説にとどまらず、さらにその深層にありながら、これまで発表されてこなかったフランス思想や仏教思想のルーツにまで迫った、まさにアーティスト宮島達男の核となるテキストです。
第Ⅱ章「日々の言葉」では、2010年~16年までの宮島のツイートから、「アーティストとしての心得」や「考えるためのヒント」などが平易な言葉で語られ、第Ⅲ章「芸術と平和」では、2001年~15年に新聞などに寄稿したテキストの数々などをまとめました。

また、作品制作の過程で生まれるアイデアスケッチやドローイングなど、書籍初収録となる貴重な図版も多数掲載し、言葉のみならずビジュアルでも、宮島芸術の根幹に触れることができる書籍となっています。
近年、宮島は前述の3つのコンプトに加え、「Art in You」という概念を提唱しています。これは、アーティストだけがアートの主体者ではなく、あらゆる人にアート的な感性があり表現が可能であるという意味であり、すべての人がアートを通じてよりよい人生を送ることを提示しているのです。この本を通じて、読者のみなさまがそれぞれの「Art in You」を体得するきっかけになりますように。

 

書名:『芸術論』
著者:宮島達男
編集:東 晋平、大森貴久(東晋平事務所)
仕様:ハードカバー(上製本)
サイズ:四六判
ページ:136ページ
デザイン:木村稔将
ISBN:978-4-908122-07-1
2017年3月3日刊行
重版出来/2刷:2020年10月15日

Ⅰ 哲学の深淵を語る
「それ」とは何か
三つのコンセプト

作品(ドローイング)

Ⅱ 日々の言葉
アーティストとして生きる君へ
創造の海
思考する石

Ⅲ 芸術と平和
被爆「柿の木」二世根づく
旭日興年
芸術と評価
卒業
子どもにもっと芸術を
アーティストとして生きること
教育に携わる理由
作品の名前
マチュピチュと東北R計画
エイズ孤児と芸術の出会い
冬は必ず春となる
Art in You
枯山水における「見立て」
芸術と平和学
ドローイングとデッサン
作品の永遠性と保存
アーティストの未来

作品リスト
あとがき

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